年末は「あー今年も終わりか!色々あったなー☆来年はどんな年になるかな☆」
ととってもわくわくソワソワですが、
年が明けた瞬間から「いうて日付が変わっただけじゃん…寝よ寝よ」
と一気に虚無になる筆者です。こんばんは。
早いもので、スリル初めミーから今日まであっという間です。
金曜から今日まで正味300分くらいしか経ってない気がします。だって私3公演しか観てないし… (時空の歪み)
スリル初めミーから成河さん福士さんペア東京千秋楽まで、休演日除いて毎日池袋に出没いたします。が、なんだかんだあっという間なんだろうなあ。
そしてついに!ようやく!松下さん柿澤さんペアを明日観劇いたします!たのしみー!!
さて、スリル納めミーから約1週間経ち、スリル初めミー以降ちょくちょく変わった部分がありましたね。
覚えている限りではありますが、さらっと箇条書きでまとめておきたいと思います。
が、それだけでは味気なさすぎるので、
以降に本題、筆者の挑戦(大袈裟)を書かせていただきました。
毎度のことながらとても長いです。
※以下、盛大にネタバレです。また好き勝手書いておりますので、なんでも許せる方向けです。現時点では成河さん福士さんペアのみの観劇です。
【スリル初めミー(1月4日公演)】
屈強なソンハ私になったなと思いました。()
自己主張が強くなったと思います。
福士彼とソンハ私の最初の立ち位置が、前よりも対等に近づいたというか。
対して福士彼は、年相応感が増したかなあと。
もちろん、PERFECT 彼は健在ですが、簡単に言えば表情・感情表現が豊かになったかなと。
「待って!メガネがないと!」
かつてないほどに強調して言うようになりましたね。
契約書のくだりで
ソンハ私「今度は僕の番だ」
福士彼、どうぞと右手をソンハ私の方に差し出すように!なにこれ!?
福士彼「あとは適当に続けて、それっぽく」
ソンハ私「契約法の勉強に役立つね!」
福士彼「さっさと打て」
ソンハ私、ハァ、とあからさまに肩をすくめてタイプライターを打つように
「いつまでも二人 永遠の時間 そう信じてた」
ここでツツ…と綺麗に右目から涙を流すソンハ私、
ひゃくまんてんまんてんどころの騒ぎじゃない…………
「俺を怖がらせたいんだろ!」
うっかり一人称が俺に。ラスト以外で俺と言われるととっても違和感ですね!
「一緒にいて…」
随分直球なおねだり!タイミングの問題?
→タイミングの問題でしたね。5日以降は「一緒にいてくれたらいいのに…」に戻ってました。
【1月5日公演】
脅迫状の調子がわるい。
なかなかタイプライターにうまく差し込めず紙の反対側から差し込んだ福士彼。
福士彼「怖いんだ!こわっ…怖くて震える〜」
とてつもなく怖がり泣きわめき度がグンと上がりました。
ラストの供述で涙のソンハ私。
最後の最後まで泣いていました。
彼に縋り付こうとする「だから!スリールミー!!!」必死度アップ。
【1月6日公演】
5日から、「スリル・ミー」で
ソンハ私「さあ壊してくれもっと強くもっとお願い!スリルミー!」
歌うようになりましたね。それまでセリフっぽく喚いていましたが。
殺人計画を立てるあたりから、福士彼の雰囲気の退廃感がすごい。
子供を殺し、身代金を要求しようと提案する際、福士彼がソンハ私の顔を両手で包むように…えっ…
福士彼のアフレイドが尋常じゃなくアフレイドです。 筆者が泣きました(謎報告)
「99年」
「永遠に」
のソンハ私の歌い出しの前にものすごくわかりやすく微笑むように
【最近思ったことと筆者の挑戦】
まず、前回のスリルミー感想記事につきまして、まさかの
観劇前〜冒頭スリルミー。 - パンと梅干し
冒頭〜ラストまでスリルミー。続き。 - パンと梅干し
と、2つあわせて大分長いものになってしまいましたが、沢山の方に読んで頂けてとても嬉しいです。
本当にありがとうございます。
好き勝手書かせていただきましたが、演目自体はとてもセンシティブな内容のため、ちょくちょく表現は配慮させていただいたつもりです。一応…一応…
あの感想は舞台上で起こっている事柄をメインに書き起こしたものでしたが、
自分でも記事を見返したり、観劇中にふと思ったりすると、
この「スリル・ミー」という演目を、私に寄り添った視点で観ているなあということに気づきました。
もちろん、初見時はほぼ事前知識ゼロで臨んだため、私の種明かしに彼同様とてつもなく驚きました。
が、2回目以降は私側になって観ているなあと。
元々成河さんがご出演される!とのことで足を運んだため、私ばかり気にしがちなのかもしれません。
…いや、感想でも福士さんのこと沢山書いてたわ…気にしちゃってたわ…PERFECT 彼だもん…
舞台装置も洗練された簡素なものだし、出演者も二人+ピアノ演奏者だけなのに目が足りないですよね。目、八個くらい欲しいですよね。
冗談はさておき、
劇中での私と彼の描かれ方としても、元々私の方に感情移入しやすいのかもしれません。
そもそも語りべが私ですし。私から見たお話ですよね。ね??
あれ、大前提として
「いやいや、私とか結局超人だし彼の方が感情移入しやすいわ!」
という方のほうが圧倒的に多かったらどうしよ。
まあいっか!筆者は私の方に感情移入するタイプです。
せっかく(ようやく?)このことに気づけたので、
とことん彼の立場に立って観てみようキャンペーンを実施しました。
はい、これが挑戦です。
気分は福士彼の背後霊です。
途中何度も「ああ…ソンハ私、ごめんよお…」と泣きそうになりました。つ、つらい!!
※あくまで劇中で想像できる範疇で書いていますので、実際の方々の背景や事件の真実と異なっていることを書いている可能性も存分にあります。あらかじめご了承ください。
今回は最初から最後までこの記事で完結させます!長いです!
■ゲームの終わり、そして始まり
「前にもそんなことがあった。
私は、壊れた舟のように取り残されて、
だけど彼はそれを見て意地悪く微笑む。
それがゲームだったのです。」
久しぶりに私と会う約束をし、待ち合わせ時間にだいぶ遅れて来てみれば、普通にバードウォッチングを楽しんでいる私。
彼に気付く様子もなく。
背後からいきなり羽交い締めでソンハ私よりはサプライズスキルがある福士彼。
「何が面白い鳥なんか見て」
待ち合わせ時間も、きっと彼が私の予定なんかお構いなしに設定したんでしょうね。
にも関わらずだいぶ遅れて来る。
これもきっとわざとなんだろうな。
久しぶりに連絡が来たかと思えば、もしかしたら来ないかも、というスリルを私に味合わせる。
だいぶ遅れて来るまでが今回のゲーム。
絶対ないと思いますが、もしも私が帰ってしまっていたら、という考えは彼にはないんですよね。そういう意味では私に対して絶大な信頼があるんですよねえ。
そもそも、
なんで彼はまた私のもとに現れたんでしょうか??
これもゲームです、っていうのはわかりました。(何)
ソンハ私「どうして大学を移ったの」
福士彼「お前のような天才ならそれくらいわかるだろ」
ソンハ私(コクン)
筆者「やばい全然わからん…!!!!!」
冒頭中の冒頭で彼の立場に立ってみようキャンペーン存続の危機。
え、ゲームがしたかったとかそういうこと??私にいじわるしたかったとかでいいの??あれ違う???
…えっと、とにかく。
彼はわざわざおニューの良いスーツ(一張羅!?)を見せびらかし、
「俺は友達も沢山いるしニーチェオフで忙しいんだアウフヴィーダーゼン!」
と言いに来ただけなんでしょうか。
言いに来ただけ、と書きましたが、言葉だけ拾えばこれっていよいよ私との決別を突き付けに来たことになりますよね。
でも全く喰い下がらない私の必死の説得により、
「冗談だろ。でもまあいい、今夜は予定を変えてお前に付き合う」
フレキシブルさを見せつける彼。
やっぱり人気者ってフレキシブルですよねえ!見習いたいものです。
あれだけさっきまで今の生活リア充だぜアピールしておいて、あっさり私の説得で予定変更。
本当はここまでが彼にとってゲームだったのかも。
①突然大学を移る。(私とのゲームの始まり)
②移った先でニーチェと出会う
③ニーチェのいう超人に、俺はなる!願望がふつふつ
④でもニーチェオフに彼のお眼鏡にかなう人はいない(一緒に彼が本当にやりたいことをやってくれる人がいなさそう)
⑤そろそろ私のもとに姿を現わすか。手っ取り早く手伝ってもらうために焚き付けてやろう(ゲーム終わり)
ここまでが今回のゲームの彼のプランなのでは。
にしても、彼にとって想定通りの反応をしてくれる私、何て素晴らしいパートナーなんでしょう。都合の良い操り人形でしょうか。
私の扱いは完全にわかってる。思い通りに動かせる。
前回の記事で、わざわざ彼は今夜の約束(放火)で私の同意をすでに得ているのに、何故キスをするのだろう、と書きました。
飴と鞭?
彼なりの放火に付き合ってもらう報酬?思いやり?
万が一私がやっぱりやめようと言う可能性を踏まえて?
私のことを思ってのことならやっぱりなんだかんだ彼優しいじゃん!ってなるのですが、
であればそもそもこんなゲームする!?
そこに、愛はあるんか!?
メタ的論理になってしまいますが、観客に向けた動きなのかなと思います。
彼の思惑云々じゃなく、私と彼の立場関係を明確に冒頭で印象付けるための。
ここまで、私の歌やらマッチを彼に言われる前に差し出す動作で、私が彼のことをよくわかっていることは観客にも明確です。
でも私と同様、彼も私のことを一番わかっている。
せっかく久しぶりに会えたのに福士彼はそっけないし、どこにも出掛けたり遊んだりすることもなく、結局今夜の放火の連絡事項伝えに来ただけじゃん、と嬉しさMAXから一気に奈落に叩き落とされたソンハ私の声色から、瞬時に察して深いキス。
驚き、からの事態を把握してソンハ私から求めようとするまでの間は、中々激しいキスを福士彼はしています。
「これで満足か?」
私が何をされたら一番嬉しくて喜ぶか俺はわかってる。これ(肉体的な繋がり)なんだろう。だからほら、やってやったぞ。
っていう彼が私のことを理解してるんだぞっていうのを、観客に明確に理解させる!ため!なんじゃないでしょうか!?(力技)
…すいません。前途多難感が否めなさすぎますが、一旦次進めます。
■「綺麗だ」
面倒な事前準備も、実際にガソリンを撒いて火を大きくさせるのも全部私にやらせる。
彼は、冒頭のマッチの火を眺めるのもそうですが、ただ火を眺めたいだけな節がありますよね。火。破壊と浄化?
ニーチェに感化される前から放火していますし。
あと、学校の資料室、牛小屋、今回の空き倉庫。建物を燃やすという、「普通」ならやらないことをやる。やった。
凡人ではやらないことを俺はやっている。
その事実だけで満足なんですよね。現時点では。
計画犯が彼で、実行犯が私。
燃やしちゃいけない場所を燃やしてやった、その事実と目の前の真っ赤に燃え上がる炎で満足なので、
万が一バレた時は容赦なく私に罪をなすりつける気マンマンなんだと思います。
ずるい男だな……
目の前の炎がとっても綺麗(彼比)なので大満足の彼は、これまた私を名前で呼んであげるボーナスをしてあげます。
み、見せつけられてる〜!
「それが欲しいんだろ。でも相変わらず昔のレイのままだ。幼い」
隙あらばマウントを取ろうとする男、それが彼!
からのソンハ私を後ろからホールミーターイ福士彼は本当に意味がわかりません。()
ただただ胸がときめくだけです。
はぁ〜あ!男ゴコロって、むずかし!☆(大の字)
なんだかんだ彼から肉体的アプローチをかけることが多いですよね。
冒頭のキスも、ホールミーターイも、デュエット時の「慰めてくれ〜る〜♪」でも。(思いっきりソンハ私の両腕ギュッと潰してますよね(言い方))
完全に私を振り回しまくる彼。彼は猫か?ソンハ私はとっとこハ●太郎だもんな。トムとジ●リーか?仲良くケンカしなか?
そんなかわいいもんじゃないか!(結論)
ほんと、こうしときゃあ喜ぶだろ、黙るだろと思ってやっておく感がビシビシでやっぱり私が切ない……!!!
結局倉庫ファイヤーで大満足の彼はそのまま帰宅しちゃうんですもんね。次の日特に私に連絡してあげるわけでもなく。
二人のデュエットもすごく盛り上がっていたのに、歌い終わったところで一気に照明が絞られるのが印象的です。
サッサとはけてしまう彼と、取り残された私…
も、もう私目線で見ていいかな…!?(早い)
■お前がいなきゃだめなんだ
読書中、ふと気付くと目の前にははにかみながら立っているソンハ私。
時と場合によっては、確かに仲が良くてもイラっとするシチュエーションではある。
弟と結託してのサプライズならなおさら彼にとってイラっときますよね。
本当は追い出したいけど、弟を出されちゃたまったもんじゃない。だから仕方なく泊める。
ソンハ私の「弟に頼んでみる!」がものすごく当てつけ感が増しましたね。さすが、彼のこと一番わかってるだけあるぅ〜!
弟に頼まれて、弟が彼もしくは親に私が泊まって良いか直接交渉されるのが嫌ってことなんでしょうか。家族だけど極力関わりを持ちたくないというか。
何で私が突然来たかというと、昨日の放火がバレないかビクビクしている。
彼にとっては最高で完璧な夜なので今更何言ってるんだ的な面倒くささが、惜しげもなく声色から滲み出ています。
思わず舌打ちしちゃうよね。
昨日の出来事も、ニーチェのいう超人には必要なステップ。高貴な理想を追い求めるんだ!
結局彼は私との関係をそれぞれの要望を満たすためのパートナーという認識でしかないため、私が指す関係では納得がいかない。
それだと自分が損。
だからこそ、あえて突き放す発言をすれば、私は彼に縋ろうとする。
ソンハ私「と、止めようとしているわけじゃないよ!」
福士彼「お前がいなきゃだめなんだ」
福士彼「お前がいなきゃだめなんだ」(ダメ押し)
自分の欲望のためなら、彼もなんでもするタイプですよね。
プライドがただ高い人なら、こんなこと絶対言えなくないですか?
全く思ってなさそうとはいえ、めちゃくちゃふてぶてしく言ってるとはいえ、私に依存していることを惜しげもなく言っちゃいます。
当然私は揺らぎます。
でも中々私も折れてくれない。そう察した彼は私を非難する方向にシフト。
ほんと、とことんずるいな彼!?どんどん私を追い込む!
「自分だけいい子になって逃げる 裏切りだ」
いや、私は完全に彼の巻き込まれ事故だけど……
彼、彼がやりたいことって、本当に私がいないときっと何にもできないんでしょうね。
放火だって別に一人でできるじゃん。
でも、一人だと準備が面倒。バレた時自分が捕まったら嫌。自分だけが悪者になりたくない。そして、勇気がない。
こう比喩して良いのかわからないですけど、
まるで一人でおトイレに行けない子供みたいですよね。連れションじゃないと無理系男子、彼。誰かが一緒じゃないと何もできない系。
そこで彼は私にとってもちゃんと旨みのある、契約書を提案。ナイスアイデア。
これには私も乗ります。
提案しておいて結局私に書かせますが、自分の要望を伝えた後、
ソンハ私「今度は僕の番だ!」
どうぞ、と手を差し出すようになった福士彼……(号泣)
え、何、ここにきて思いやりの精神!?どうぞ、って、なんぞ!?(大混乱)
スリル初めミーでやりだしてびっくりしました。スリル納めミーから何の心境の変化でしょうか。
いずれにしても、圧倒的感謝です。福士さん、ありがとうございます…!
しかも完成した契約書をソンハ私から受け取り目を通した後、
ソンハ私を見てまるでディ●ニー映画に出てくるメンズのようにいたずらっぽく笑うの、反則じゃないですか??????
(片眉あげてニヤッとする感じです)
さて、いよいよ彼が私の地雷を踏み抜くシーンです。
筆者はこの演目の結末はこのシーンがそもそものきっかけだと思っております。
そう、血のサインのくだりです。
この契約書は絶対破ることは出来ないもの。
そのために、お互いの血でサインをする。
至極真面目に言っているのに、私は
「インディアンじゃあるまいし」
と空気の読めないことは言うわ、ちょっと指先切るだけなのにいちいちビクビクして鬱陶しい。
「僕だけじゃないよね?」
「ああ、でも自分でやるから大丈夫。
前にもやったことがある」
ハイ!今です!今踏み抜きました!
ここから彼が私の蟻地獄に飲み込まれる物語!!アクション!!!!
やっぱり何度聞いても福士彼の「前にもやったことがある」は、
「私はあんなにビクビクしてたけど俺はやったことがあるから全然怖くないぜ!へっちゃらだぜ!」
としか捉えられないんですよね。
初日はちょっと勇気を出して、覚悟を決めてフンっと指先を切る感じでしたが、それ以降はスンッ…と本当にへっちゃらな感じで指先を切っています。
だから、「私ではない誰かとすでにやったことあるぜ」ということを特に言いたかったわけではないのかな、と筆者は思っています。
でも、私は違う。指先を自分で切ったことあるかどうかなんてどうでも良くて。
彼が自分ではない誰かと血の契約をした。その事実が深く突き刺さる。
冒頭に戻って、再び彼が私の前に姿を現したきっかけとして、
彼が私ではない別の誰かと血の契約を結んでみるほどの仲になったけど、結局私ばりの働きをしてくれなかったからか、
その誰かが彼についていけなかったから見捨てて、やっぱり私じゃないとだめだわ☆と思ったから、だったりするのかも。
自分の要望を満たす契約書が出来てルンルンな福士彼は、ソンハ私の様子の変化も気付きません。
まあ、その…とりあえず二人、完全な絆で結ばれて、良かったね!!(投げやり)
ルンルンで作って血でサインまでした契約書をなかなか力強くパァンと弾く福士彼、
いつか契約書に穴を開けないかちょっと心配です。
■渇き
すっかり空き巣常習犯になった私と彼。
スリリングな脱走劇直後はとても興奮した様子ですが、戦利品確認でやっぱり謎ラインナップすぎてスンッ…とする彼。
いや、自分で詰め込んだんでしょ…
結局目ぼしいものといえばライターくらい。
虚無になりつつある彼のことは御構いなしに、私がちょっかいを出してきます。
「抱きしめて欲しい」
ソンハ私が切なそうに言っても、完全にそんな気分じゃない福士彼はとっとと次のスリルの約束を取り付けたい様子。
手っ取り早く思いついたのが、親父のオフィスの金庫。そうじゃん、嫌がらせしてやろう。どうせチョロいだろ。だって金庫の番号は……!!
このシーン、ソンハ私が歌い出すとどうしてもソンハ私を中心に観てしまっていました。福士彼はチラ見くらい。
キャンペーンにより福士彼をガン見してみたら、冒頭から中々にヤバそうな顔してますね。
そんな顔するくらい精神が保ってられないなら、提案しなければいいのに…!!苦しいね、福士彼も苦しい。
この苦しみを紛らわすために、忘れるために、より緊張感のあるスリルを求めているのかもしれないですね。ずっと心が渇いてしまっている。
もうソンハ私を抱きしめるとか、そういう行為をするとかそんな気分じゃないのは福士彼の様子から明白ですね。うん、もう寝たほうがいいよ!()
でもソンハ私だって福士彼のリスクが高すぎる要望にずっと協力してきたし、契約書を結んだから主張する権利はある。
当然ソンハ私は契約書をつきつけます。
完全に福士彼は「ぐぬぬ…」状態。
でもここでソンハ私に契約を反故されたら困る。仕方ないので全く気は乗ってないけどまあ形だけ済ませればええやろ感ビシビシです。
「いい加減な気持ちなら嫌だ」
福士彼だけじゃなくてソンハ私だって渇いてる。
チープな言い方ですが、もう我慢ならないソンハ私は肉食系ソンハ私に豹変し自分からけしかけます。
呆気にとられたのか、それともやっぱり気は乗ってないからなすがままでいいや…なのかそのままソンハ私に押し倒される福士彼。
やっぱり横顔が、綺麗だ………
ちょっと休憩させてください。
筆者、前回の記事で手フェチであることを勝手に暴露しましたが横顔が綺麗な人も好きなんですよね。というか、鼻が高い人!
筆者は完全な団子鼻で横顔もだいぶ残念なので、鼻筋が通った矢印鼻で横顔が綺麗な人本当に憧れます。あと鷲鼻も好き。いいなあ。
休憩終わり。
■偉大なる犯罪
私の要望も叶ったところで、なんだかんだ彼も落ち着いたのか自分が本当にやりたいことが明確になります。
もう彼はやる気満々です。至極真面目にやる気満々。
福士彼「怖いのか?」
ソンハ私を煽るわけでもなく、ただ問う。
ソンハ私「僕を怖がらせたいだけなんだろ!」
福士彼「だってそれが欲しいんだろ?」
福士彼「ん?」
むしろ、ソンハ私だってやりたいこと、福士彼にやって欲しいことだろう?スリルを味わいたいだろう?と有無を言わせない問いかけ。
だって契約書もあるし、今更ソンハ私が降りるなんて言わせない。
「ん?」首傾げながら言うの反則です。
本当にいいですよね…10パターンくらい色んな「ん?」を福士彼に言って欲しいです。
すいません逸れました。
「次は殺人だ、付き合え」ではなく、あえてこう問いかけることで、より私が反論しづらくさせているような。
超越する何かは殺人しかない論はとてもじゃないけど理解出来ないので割愛します。
結局私を言いくるめ、殺人をするにしても、じゃあ誰を殺すのかという話題に。
福士彼「俺が一番ムカつく奴」
ソンハ私「…………僕?」
福士彼「お前。………以外」
ここで私が「君(彼)の弟or父親」と回答するのは彼は想定していたのでしょうかね。
私と父親との関係は特段言及されていませんが、後々「私は自慢の息子」と彼も言っていますし、私の父親も街の有名人とのことで、金銭的にも精神的にも裕福な家庭で父子関係は良好な可能性が高いと思います。
そんな環境で育った私だからこそ、身内をどんなに嫌っていても殺すという発想自体思い浮かばない。
だから彼が弟や父親を疎んでいる言動を見せていても、まさか殺すことはないだろう。
となると、私が知りうる限りでは、私しかいないんじゃ……?
「私」と答えた「私」は、彼にとってひゃくまんてんまんてんなのかもしれませんね。
家族関係、父親からの愛という点では、彼から見て私の方が優っている。別にそこに僻みはないけれど、ただただ尚更負の感情は自分の家族に向いてしまう。
「殺す相手は、俺の弟」
弟さえいなければ。
「弟消せば みな俺のもの」
全ての元凶は弟。弟さえ消せば、父親も堕ちる。
…と言いつつも、どこかで弟を消しても根本的な解決にならないのは気付いているのかもしれませんね。
弟が消えたら、じゃあ弟に注いでいた愛情が全て彼に向くのか?きっとショックで気が狂っている父親の姿を見ても、彼はまた辛い思いをするだけ。自分でも、それは気付いているのかも。
だからこそ、ソンハ私の説得に意外にもあっさり応じ、
福士彼「10歳くらいの子供を狙おう」
そんなpureなvoiceで言わないで……
弟の代替案が知らない子供、さらに10歳くらいと中々細かい指定をするあたり、やはり弟もそのくらいなんでしょうかね。
つまり、約10歳差。
いやほんと、前の記事でも述べましたけどそりゃあ親もかわいがりません!?
もう彼は手もかからないし、親もお小遣いあげとけばいっか!ってなりません!?
もしかしたら彼が同じくらいの年頃の時と弟で親の接し方が違う、というのは考えられるかもしれないですね。
自分の時はあんまりおもちゃ買ってもらえなかったけど、弟は沢山買ってもらえてるとか…()
年が離れた兄弟って漠然と仲良しなイメージがあります。上もある程度大人で、下にヤキモチ妬くこともそうなく可愛がってあげてそうだけど。でも彼の場合は違うんですよね。
大前提として弟の年齢は明言されていませんけど。
とりあえず結果的に子供を手にかけなくてはならなくなった現実に参っているようなソンハ私を、この時ばかりは優しく胸で受け止める福士彼。
表情もとても穏やかです。俺がついてるから大丈夫、的な意味合いでしょうか。
本当にこのシーン、福士彼が目を伏せるところで暗転してわずかに福士彼の顔が見える演出が最高だと思います。
照明さん…感謝してもしきれねえや…!
■実行犯は俺
彼が実行したい殺し方に必要なものは全て私に用意させ、一つずつ彼が確認します。
用意してもらっておいていちいち私に難癖つける彼、本当に子供ですよね。母親にわがまま言う子供みたいです。
今更私もそれについてとやかく言うつもりはないようですが…。
倉庫を放火した時は、燃やしたい!と提案・計画したのは彼で、その準備と計画実行したのは私でした。
ですが、今回の殺人は論理的に進化した段階だからなのか、一生にやってみたい大きなことだからなのか、
提案・計画実行は彼、準備を私と役割分担が変わりました。
あれ、空き巣もそうなのかな。窓を割って侵入するのは彼、外で待ってて逃げ出す合図を出す係が私なら殺人時と同じですね。
いずれにしても、彼からしてみれば美味しいとこどりがしたい。
準備は面倒だから嫌。私にやらせる。
火を点けること自体は別に面白味もない(火を眺めるのが好きなだけ)けど、空き巣や殺人はやってみたい。やりたい。だからこれは彼が自分でやる。
ソンハ私「いつかどこか あまりにも遠くまで来てしまった」
ここ、用意したものチェックが終わった福士彼が、ソンハ私を見つめてるんですよね…
現在のソンハ私と当時の福士彼、決して交わることはないですが。福士彼にはどう見えているんでしょう。
福士彼「車で待ってろ」
そう言い残し、福士彼は犠牲の羊を探しに行き…
■僕たち友達
さすがにこの服は彼自前であって欲しい。
身元が特定されないように、また返り血対策でしょうか、全身黒!
いや、全身黒はわかるよ、わかるんだけど…
顔にマフラー巻いちゃう…?
ターゲットを見つけた福士彼、序盤からいきなり惜しげも無くはにかみ笑顔を披露します。
本当にちょっとでいいからその表情をソンハ私に向けてあげて…
言い回しが巧みですよね。
子供にどう言ったら刺さるか、わかってる。
「家のそばで降ろしてあげるから」
「僕たち友達 さあ君の手を」
大前提として、いくら見た目と愛想が良くても
怪しさ満点PERFECT 不審者に着いて行く子よ…感は否めませんが、
カッコいいスポーツカーに乗せてもらえる、
こんな車に乗ったら学校のみんなに自慢できる、
お兄さんも優しそう、
でだいぶぐらつくものの、
子供の「でも本当に着いて行っていいのかな」という気持ちを察知してか
「僕たち友達」
ゴリ押し…!!
でもこのワードが出てくる時点で子供の扱いもわかっている手練れ、かつ人たらしっぷりが出ていますねえ。
万が一のことは考えていなさそうですが、もしも誘拐現場を目撃されたら、真っ先に疑われるのは彼の方。リスクが高いです。
それでもターゲット選定も彼自身が行ったのは、私に出来なさそう(自分の方が向いてる)と踏んだのか、はたまた出来るだけ弟に似たような子を選びたかったのか…
「いい子だ さあ近くにおいで」
彼の思惑通り、ターゲットの子供が着いてきてくれることに。これから何をされるかなんて知らずに…犠牲の羊…
■超人であることを証明した、この手で
高貴な理想を追い求め、ついにやった。
完璧な殺人が出来た。
そう自負する彼は大満足です。興奮が抑えられないなか、矢継ぎ早に私に後処理を指示。
後処理は血とかついていて面倒だしね。
放心状態のソンハ私は福士彼に言われるがままです。
福士彼が高らかに「あとは完璧な夜を過ごそう!」とソンハ私にとっても嬉しいはずのことを言っていても、それどころじゃない。
ソンハ私「もう戻れない」
この言葉が指していることは、ついに殺人を犯してしまった、ということだけではないはず。
でも福士彼は、きっとそのことだけだと思っている。
いつまでたっても震えてその場を動かなさそうなソンハ私の手を優しく、そして力強く握り連れて行く。
彼が私を導いて行く図ですねえ。
私の計画はすでに始まっていることを知らずに…
■うち
とても満たされている彼は私にやらせるでもなく、自分で脅迫状を書くし、眼鏡がない私のためにわざわざ近寄って脅迫状を見せてあげます。
肩に手まで添えちゃって〜!わかりやすいですねえ。
福士彼「ここまでは、完璧だ」
あとは、大金が手に入れば。
ソンハ私「ああ………完璧だ」
あとは、状況が動くのを待つだけ。
彼にとって幸せな時間なはずなのに、なんでこう自分の家のこと思い出して言っちゃうかなあ。
福士彼「でもうちはどうかな。金を出したとしても俺のためじゃない。世間体のためだ!」
ここ、福士彼貧乏ゆすりしだすんですよね。
ここまで順風満帆(だと彼は思っている)なのに、結局いつだって彼は弟、父親、家のことで心を乱されてしまう。
これまでの破壊行為含め、根本的な解決にはなってないことに彼は気付いているのでしょうか。
■見捨てられない
排水溝に隠したはずの遺体があっさりと見つかっても、顔を潰して誰だかわからないようにしてあるから大丈夫。
…と思いきや、背中のアザで身元が特定されてしまう。
ここ、素直に彼が自分の非を認めて一応謝るのが、自分がやったことだから(実行犯だから)でしょうかね。
結果的に脅迫状もパァになってしまうから身代金も手に入らない。
もしも私が実行犯だった時にはものすごく非難轟々だったでしょうに…
殺人は成功。
誘拐に見せかけるのは失敗。
でも、別に自分達が犯人だとバレることはない。
彼自身はこの街を壊す気マンマンなので、まあまた次やればいい、というテンションだったのでしょう。
でも。
事件当日から「ない、ない」と私が大騒ぎしていた眼鏡が、遺体発見現場で見つかってしまった。
はあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!?!?!!???!
ありえない失態。どうしてよりによってこの時に眼鏡を落とすんだよと。
電話越しで大騒ぎしている私のこと、本当に軽蔑したでしょうね。
落ちていた眼鏡が私のものだと特定されるのも時間の問題。
でも、眼鏡しか証拠がないなら、私だけが犯人ということに仕立て上げることもできる。
うまくそう持っていくためには、ここで私を見捨てられない。
あくまで、味方であり続けないと。自分が安全だと思えるまでは。
ここ、福士彼電話をカリカリ引っ掻いてるというか指で弾いているんですね。今日知りました!物に当たりがち。
ガチャ切りしようとしてから、
「なんの証拠にもならない。別に凶器じゃない」
までの短い間で思考を巡らす彼、
やっぱずるいな〜〜〜〜!!!!!!!
とりあえず励ましはする。が、
「僕らじゃない。お前だけだ」
おいおい、共犯にするなよ。見つかったのは私の眼鏡だけ。失敗したのは私だけ。
だから、私だけが疑われるんだ。
言いたいことはわかるだろう。
彼って本当に私を信頼し過ぎていて、色々ガバガバですよね。
盗んだものの保管も、殺人で使用した道具の後処理も全部私任せ。
面倒くさいのもあるでしょうが、彼が指示すれば全部私がやってくれる、はず。
どこから湧いて出て来ているのかわからないくらい自信が無尽蔵の彼!
当然、私がまさか彼を売るなんて有り得ない!
「他の手を見つける!」
とドヤ顔で言ってるけど私じゃなくて彼自身のですよね!?ずっちーなぁ!
■弁護士ごっこ
警察の捜査の手はもう私のもとに。父親のおかげでどうにか猶予はもらえたけれど、依然として事態は危ういまま。
私が万が一、億が一取り調べで自分の名前を出してしまう可能性も無きにしも非ず。
確実に安全圏に入るまでは福士彼も気が抜けません。
「弁護士ならいる!この俺だ!」
自信の泉が湧き出まくってる彼ならではすぎますね。
早速弁護士ごっこを始めたい福士彼、白々しすぎるくらいにソンハ私を励まそうとします。
ソンハ私に対して指示した通りに供述させることで、福士彼の名前を出させないようにする。
「一緒にいてくれたらいいのに…」
「俺との関係は話すなよ」
私、この時どう思ってたんでしょうね…
彼自身の保身のためとはいえ、まだ私のことを思って親身に?対策を講じてくれていますが、今後の出方によっての様子見でしょうか。
はたまた、今回の取り調べは切り抜けるとしても、いずれにせよ自首(もしくは私が犯人の一人だと確実にバレる何か)をするつもりだったのか……
■お前は、最低だ
私の取り調べも無事?終わり公園で待ち合わせ。
冒頭を彷彿とさせる立ち位置。
あの時は再会だったけど、もう彼は決別する気マンマンです。
このシーン本当に観ていて辛いです。
超人二人の間違った方向のサクセスストーリーが観たい訳じゃないけど、彼が私を本当に突き放さなくてはならなくなったのが辛い!
いや、そもそも彼が私を裏切るなよって話ですけど!!!!
だって彼、私がいなくなったらどうすんの?
私と同じかそれ以上の働きができる、信頼できるパートナーがこれから現れる?
一生彼の要望は叶えられないかもしれないんだよ?
目の前の現実をどうにかすることで精一杯なんですよね、ギリギリでいつも生きすぎ問題。(Ah〜♪)
福士彼はそれまでの態度から一変、しくじったソンハ私をひたすら非難。
「君の言う通りにしたまでだあ!」
「いいやしなかった!」
どさくさに紛れて責任転嫁までしちゃう彼…もう論理的に進化したどころか一方的な責任のなすり付けだよ…
私のせいで、私がしくじったから。
自分は完璧なのに。私は完璧じゃない。だからもう超人じゃない。
契約のことを言われても、もはや知るか状態。
そうしたら私が自首するってさ。脅しかよ。
「お前は、最低だ」
俺たち血の契約交わしたじゃん。親友じゃん。
もしも俺を売るようなことしたら俺を裏切ることになるんだぞ。
彼にとって、牽制のつもりなんでしょうね。
こう言っておけば私もまさか、本気で自首なんかしないだろ。絶交しちゃうぞ☆的な。
にしても、いや〜〜彼の棚上げがすごすぎて!!
演目のいち登場人物としてみるとずっちーなぁ!ですが、リアルだとこうなってしまうのかもしれませんね。みんな自分が可愛い、自分を守れればって心はちょっとはあるよね、きっと。
でももうこの時点で私の蟻地獄に下半身丸ごとくらい埋まってますね。彼。
着々と私のシナリオは確固たるものに…
■俺がついてる
彼を取調室にィ〜〜シュート!!
超!エキサイティン!!!!(私が)(元ネタわかる人だけわかってください)
街の人が見ている中で捕まってしまった彼。
この事実だけでもう親父を困らせたい願望は達成なのでは(元も子もない発言)
事態を飲み込めないまま取調室に押し込まれましたが、そこには私が。
正にわなわな、という表現がぴったりすぎるほどに、表情が動転から私への怒りに変化します。
警察に嘘の証言をし、私を陥れて自分だけはどうにか助かろう、むしろ自分は被害者ってことにしよう!と本気で言っちゃう彼と、
自分が持っている情報と証拠で警察と取引済の私…
私の方が500枚くらい上手ですよね。
「そうやって俺を売って嬉しいか」
「いや」
「誓っただろ!裏切らないって!俺は本気で裏切るつもりはなかった!」
どの口が言うか??????
私のぐう正論っぷりと彼の破茶滅茶っぷりの対比がもはや可哀想になってきます。
ソンハ私の「いや」が、とても苦しそうにか細く言うところが筆者はとても悲しいです。
売りたいなんて思うわけがない。他に方法があったならこんなこと絶対しないのに。
でも自分の要望を満たすためには…
って、結局どっちも業が深いですね。
もうなりふり構ってられない彼は熱い手のひら返しを披露し、どうにか私のご機嫌取りにシフトします。
「思い直して、レイ。今までのこと」
どっ…どの口が言う〜〜〜!!!!!?????!?
盛大なブーメラン曲を惜しげも無く披露します。
これまでと真逆ですね。
彼がこんなに私を見つめてるのに、私は彼と視線を合わせようとしない。
彼が私の視界に入るところに行っても、ふいと目を背けられてしまう。
彼にとって、今まで私にこんな反応されたことなかったんじゃないかな。
言葉で語ってもダメなら、もう肉体的接触しかないと思ったのでしょうか。
後ろから抱きしめても反応なし。
ゆっくり私を倒してキスしても、途中で静止され。
この時、ソンハ私に押し退けられた右手をすごく泣きそうな顔で見てる福士彼が素晴らしすぎます。
これも拒絶されたら、いよいよ打つ手がないという絶望なのか、
私に拒まれたとも捉えられるこの動作にショックを受けたのか…どちらなんでしょうね。
「わかったよ」
私もキスしてもらえたから赦したということではなく、彼を本当にギリギリまで追い込んでのタイミングの問題だったんでしょうかね。
だってもう、やっぱり彼は私がいないとダメという状況を作り上げ、私にとって勝ち確になったのだから。
私とも仲直り出来たし(言い方)、きっと優秀な弁護士もつけてくれるし、少しは安心したからか
「だから、強くなるんだ。俺がついてる」
安心ゆえの謎理論を展開。
とはいえ絞首刑の可能性も全然消えたわけじゃないですし、自分を鼓舞するための言葉でしょうかね。
別に彼がいたところで事態は何も変わりませんが、俺たち超人だから大丈夫!アイビリーブマイセルフ!信じる心で!!!!ということでしょうかねえ。
■死にたくない
「夜になると歩き回ったり、独り言を言ったり」
日中強がっていても、夜になると挙動不審になるの、全部私にバレてます。
すでに彼の矮小さ、ずっちーさは描かれていますが、ここでこれでもか!というくらい
ああ、彼は超人なんかじゃない、ただのいち青年なんだ…
である様を観客にぶつけてきます。
(これまでやったこと云々はまた別問題として)
自分が死ぬのは怖い。嫌だ。
殺人を提案した時、彼は「怖いのか?」と私に問いました。
「怖いんだ!!」
清々しいほどのブーメランですね!
だいぶ空を舞っていたブーメランがこのタイミングで彼に戻ってきます。
「死にたくっっっ……なぁあ〜〜い!!!!!」
死にたくなさ度が初日からうなぎ登りですね。
怖くて怖くて、震えて泣き喚く福士彼を見ていて、気付いたら筆者もホロリときていました。
■超人だったのは
私の父親が雇ってくれた弁護士のおかげで、絞首刑を免れることはできた。
「怖くないの?」
私がなぜこんな問いかけをするのか。
まさか、夜な夜な独り言や泣き喚くところを聞かれていたとは思ってないんでしょうね。
だって彼の呼びかけに私が返事しない=寝てるから。
いや普通に聞こえる音量だけど…
「いいか、本当は俺がなりたいのは、正に彼のような弁護士だ」
「そうだったの、知らなかった」
「ふん、驚いたか」
わざわざ彼がここで「本当になりたいもの」を言うのって、完全にニーチェのいう超人になるための殺人が過ちであったことに気付いたからですよね。
もう懲りたというか。私の前での強がり。
そうそう、俺がなりたかったのは弁護士なんだよ!
ちょっと戯れに理想を追い求めるために殺人とかしてみたけどぉ〜別に本気じゃなくてぇ〜本当になりたかったのはぁ〜敏腕弁護士なんですぅ〜!!的な。
それとも、99年刑務所にいる判決で弁護士にはなれないことが確定したことへの、皮肉の意味合いもあるのかな。
まあ、私からしたらもうそんなことどうでもいいんですけどね!
「僕たちはこれから一生、同じ場所で過ごすんだよ」
「奇妙な鳥が二羽、籠の中で飼われているみたいにね。もう離れられない」
なんでコイツこんな嬉しそうなの???????
「僕こそが超人なんだって」
彼と初見さんは完全にポカンです。
丁寧に一つずつ伏線回収してくれています。ホスピタリティに溢れる私。
え、私演技派すぎないか…???????
彼の思考回路はショート寸前どころか完全ショートです。
都合の良い操り人形だと思っていた私が、まさか。操られていたのは彼の方だった。
私の手のひらの上で踊らされていたのは彼。
「レイ。君を認めよう。全て思うがまま。
だがこれから君は 孤独だ ひとり」
彼の私に対する完全降伏の言葉ですよね。
彼はこの先私を出し抜けることはないでしょう。
なす術がないから、わかっていても、彼は私の手のひらの上で踊り続けなくてはならない。
君を認めよう=私が超人であることだとすれば、私と彼とでは立ち位置が異なる。
つまり彼の中で超人はただ一人、私だけ。
あの私の種明かしを聞いて、彼の中でもう自分は超人じゃないと思ったのでは。
犯行現場近くで眼鏡が見つかり、私に疑いがかけられた時、「お前はもう超人じゃない」と私に吐き捨てました。
つまり、彼は超人は超人同士でつるみ、超人の世界で生きるべきという考え方。
自分は超人じゃないから、超人の私はこれから一人なんだ。
肉体は一緒でも、彼の意識は違う。そこに彼の心はない。
超人の私を見て、超人になりたい欲求も失せたのかもしれません。
彼は精神面の意味で「孤独だ ひとり」と言い、
すかさず私が「いや 離れられない」と否定します。でもこれは物理的な意味。
私は無理やり、彼の心がなくとも物理的に彼と一緒になれればよかったのでしょうか。
それとも、こんなはずじゃなかった。結果論として彼の心が置いてけぼりになってしまっていたのか…
絞首刑は免れたものの、超人の私と99年、死ぬまでずっと一緒にいること。
それは、彼にとって生きていくということなのでしょうか。
生きている、と言えるのでしょうかね。
少なくとも彼の心は、もう動きを止めてしまっているのではないでしょうか。
おわり。
おっっっっっっつかれさまでした……!!
本当に、ここまで読んでくださった方がいらっしゃいましたら、本当にありがとうございます。恐れ入ります。
いやあ、言語化するって難しい。
彼の立場になってみて書きまーす☆と言いつつ力技と支離滅裂感が否めません。切ない。
うーん、特にこの演目は、観客が役に共感する必要はなく、到底理解出来なくてもいいはずだと思うんですよね。
でも考察はできるはず…私の思考回路もショートしたのでもう使い物になりませんが…()
でも!このキャンペーンを勝手に自分で設けてみて、また違う観方が出来て良かったです。
ちゃんとまた時間を作って、彼のことについてじっくり思いを巡らせたいものです。
早いもので、スリルミー東京公演もあと約1週間で千秋楽ですね!
体調管理に気をつけつつ、スリルミーの世界にまだまだ没入していきたいと思います。
ありがとうございました。
明日から会社行きたくっっっ……なぁあ〜〜い!!!!!!!!