パンと梅干し

ゆるゆると好きなことを。

スリルミー。

一発目は現在進行形の「スリル・ミー」を。
年内公演はすでに見納め。私の2018年舞台納めもスリルミーです。
現時点では成河さん福士さんペアのみの観劇です。早く松下さん柿澤さんペアも観たいな!


【観劇前】

実際にあった事件が元で、過去に複数ペアが上演していて、中毒性が高くて、

あとなんかキスするらしい、

くらいの知識で臨みました。

完全に

「二人芝居とピアノ一台って、サイコーじゃん!俳優さんの演技と歌声堪能するのにサイコーじゃん!めちゃ贅沢じゃん!?」

とサイコーに呑気な気持ちで座席に座った私、

100分後には瀕死です。

(しかも前日にチケット発券しておっ!前方の席番だ!とルンルンで劇場行ったら、よりによって初見で最前センターでびっくりしました…B列って最前列なのね…)



【ごちゃまぜな感想】

※以下、盛大にネタバレです。また好き勝手書いておりますので、なんでも許せる方向けです。


■まるで忍びのソンハ私

シンプルなセット、二階にピアノ、舞台上には大きな窓。
朴さんの演奏と窓から差し込む光が、厳かな感じです。
うんうん、ピアノの音色素敵だなあと思っていたら

いきなり舞台上に現れるソンハ私。


いや、客席から音立てないようにそろそろ歩いて舞台上に上がるんですけど、
余程びっくりしたのか初見時は

舞台上のどこかに隠れてておもむろに現れた

と思ってましたww

隠密行動ソンハ私。忍びの里出身。



生気も覇気も全くなく、背中も丸まってる。しょぼしょぼソンハ私。

ですが「何が知りたい?」 からの急にスイッチオンぷりがすごいですね。本当にすごい。

ここから始まる精神摩耗がマッハなゲーム!
彼と彼以外の区分が素晴らしく明確ですね。

彼のことになるとものすごく感情が乗って饒舌になる感じから一気にヤバそうな人なのがわかって最高。

あと歌の間一切瞬きしないのに驚きました。
表情もオーラも虚無なのにだんだん目がキラキラとしてきて、そこがちょうど彼を語り出すところでなんだか完璧すぎないかと思って観ていました。


いやあ、にしても隙あらば彼のリコーダーとかぺろっとしちゃってたかもしれないな。
そんな感じの危うさもいきなり醸し出すソンハ私。

事件の経緯、彼との関係を話し始めると…


■時をかけるソンハ私

すごくないですか!?!?
さっきまでしょぼしょぼだったのに本当に19歳になった!!!!!!
奇跡の若返りを目の当たりにしました。


メイクも服装も変わってないのに、表情姿勢声色で全くわざとらしすぎずにタイムリープできるソンハ私。


バードウォッチングで珍しい鳥をウキウキウォッチン出来た時には、口を開けたまま高速でメモする感じが最高に親近感です。おたく。


■He is a PERFECT HUMAN.

オタ活してるソンハ私の背後に福士彼が。

見た目のインパクトで目が潰れるかと思いました。

オフィスラブコメにありそうな、
どSイジワル上司のことなんか…絶対好きにならないんだから…っ!(なる) 的なずるさです。


彼感がすごい。近所に彼です、って紹介して回りたい。彼。彼なんです。(※初見です)


最高の顔面最高の髪型最高のスタイルそして最高の服のフィット感…!だめだもう最高しか言えねえ身体になっちまった…!!


登場時スンッ…と立ってドヤ顔なのに、そろそろとソンハ私に近づく様子がちょっと滑稽で面白いです。でも足音そこそこうるさい。
パーフェクト彼だけどちょっと親近感ありそうな感じがまたずるいですね!

オタ活中の忍びのソンハ私は後ろから羽交い締めされるまで気付きません。うわ近い!

こんな近づき方あります?肩トントンとかでいいじゃん!二人のスペースゼロ距離ですか??
この時点で内心そこそこパニックです。


■待ってたよ

ソンハ私「待ってたよ」

かっ……かわいい〜〜〜〜〜〜!!!!!!!????!


待ってたんだよな…待ちぼうけだったんだよな……でも嬉しいんだよな………

とてつもなく久し振りに会えて嬉しい!をこの一言で惜しげも無く出していくソンハ私のど直球な感じにときめきがとまりません。

でも「待ち合わせは三時だよね(めっちゃ待ったけど)」も言うあたり、言うことは言うタイプなんですよね。私。


福士彼が登場してからはひたすら福士彼の後ろをとっとこハム●郎状態。彼に会えて嬉しいのだ!ドライブデートしたいのだ!


にしても、彼の情報を手に入れるために弟にお金渡すって中々すごいですね。

弟に対してイラつく福士彼が舞台装置の柱を思いっきり蹴った時、ものすごくその音にビックリしました。多分肩ビクゥッッ!てなった。多分隣の人もなってた。

初日の蹴り音が100だとしたら、以降は30くらいにマイルドになってます。
絶対あれ福士彼の足の裏ジンジンだよ…よっぽどおこだったんだね…


■僕だけだ

ソンハ私と福士彼の身長差、ひゃくまんてんまんて〜〜〜〜ん!!!!!!!!


何事も彼と彼以外の区分しかない私は、
彼も私と私以外の区分だと思っているのでしょうか。

彼にとってオンリーワンは僕だろ!?一番大切なのは僕だろ!?僕はわかってるよ!と言える私の自己主張と押し付けすごいですね。

他の友達やお嬢さまのsage発言からも、私も彼以外の他人なんてどうでもいいって思ってるからこそなんでしょうね。あれ、お、重い…ヤバ物件の香り…


でも福士彼に言われる前にマッチを差し出すソンハ私のデキるパートナー感すごい。

一回あまりに素直に渡したくなかったのか、マッチ箱を持つ力が強かったんでしょうか。
福士彼が無理やりマッチ箱を取ろうとしたら中身をぶちまけた時があった時はヒヤヒヤしつつふふっとなりました。


二人とも「…………」と謎の間からの、思わずソンハ私も笑ってしまってました。かわいい。

福士彼もぶすーっとしたままでしたが、多少動揺していたのかその時はいつもより火をつけるのに時間かかってました。(マッチスカってました)


「君も同じだろう」の歌い方が好きです。(突然の告白)


にしても、イケイケドンドンのグイグイな私に予定変更してくれる彼も中々フレキシブルですね。

本当にニーチェオフはあったのか!?私の本気度をはかるために適当に言ったんじゃないのか!?

とにかく今夜予定を空けてくれてもやることは放火。わかったよ!のやりとりでもうアカン二人の関係ですね。


淡々と今夜のスケジュールと必要事項を一方的に伝える福士彼に、「わかったよ!!」と涙声で応えるソンハ私の健気さよ。

本当はデート行きたいけど、久しぶりに会えたのに、スリルある犯罪ごとでしか必要とされない、約束してくれない悲しさからでしょうか。
それでも一緒に居たいから断れないし、断らないってことですよね。

だって彼のことを一番よく知っていて、一緒にこんなこと出来るのは私だけだから。


「じゃあ…八時に…」

今にも泣きそうなソンハ私が、福士彼が近づいてくる気配を察知してちょっと動揺しつつ内心期待してる表情、素晴らしすぎます。


からのはいきたドーーーーン!!!!!!!

内心大パニックです。
ほわあああ、二人ともがっつりキスしてるがな……照れちゃう…!!


一度キスした後、さらに深くキスする時に福士彼がグッと腕に力を入れる感じが素晴らしすぎて、そりゃあソンハ私も骨抜きですわ。

ソンハ私も福士彼の太ももに手を添えたりしてさあ、盛り上がって参りました(※外)…と思いきや



「これで満足か?」


ああ…………………………


それで頷いちゃうソンハ私もソンハ私…


残酷だなと思ってたんですけど、何度か観ているうちに形では

彼「放火しよう」→私「わかったよ」→彼「じゃあな」

でも私の了承は得ている訳で、キスせずに去ってもちゃんと約束の時間に私は現れると思うんですけど、
わざわざ私が望んでいるであろう行為をしてあげる彼、
飴と鞭なのか、こうしといた方がより確実と思ったのかは定かではないですが

なんだかんだ優しくない…?と思ったりもします。


そして福士彼の

マッチ箱を絶妙な位置に投げる選手権

ぶっちぎり1位っぷりがすごい。


ちょうど福士彼の方を向いているソンハ私(客席に背中を向けている)の後ろに、かつ段差から落ちない位置に投げる福士彼のコントロール力。

人心だけでなくマッチ箱をもコントロール出来る福士彼、さすがです。

けん玉もすごく上手いもんな。


■着火fire

ソンハ私、見張りじゃないんかい!!!!


ガソリンを撒いて火を大きくさせてるのが結局ソンハ私なのが、万が一ばれた時に罪をなすりつけるためなのでしょうか。
燃え盛る火は容赦なく客席を燃やします。(演出の煙がすごい)



福士彼「綺麗だ…」

初日からどんどん感情が乗っているような気がします。ちゃんとニンゲンだった福士彼…

今も焚き火ブームですし、火の様相を眺め、パチパチ音を聞いてると落ち着くとか言いますよね。
あとキャンプファイヤーを囲んでフォークダンスを踊ったり。いやあ青春ですね。やったことないけど。マイムマイムならあるけど。

でもこの二人は倉庫を放火です。
こんな状況でムーディーになる二人、ただモンじゃねーな!ただモンじゃねーよ!!



手を握られ、握り潰されると思ったのでしょうか、ぎゅっと目を瞑るソンハ私…
過去に福士彼と握手でもして指がイカれたことがあるのでしょうか。

そのまま器用に後ろからホールミーターイ!!!!!!!!!


段差と手すりを最大限に有効活用した福士彼渾身の一撃!
こうかはばつぐんだ!!


さらに福士彼は追い討ちをかけます。
ここで歌い出します福士彼。
なんて良い声なんだ……………


頭に手を添えられてソンハ私も陥落(元々)かと思いきや、わずかな理性で続きは場所を変えてから!と言えたソンハ私、えらいよ…!


冗談はさておき、二人のハモリすんばらしいですね。ものすごく聴いていて心地が良いです。
二人が縦に並んで歌う様は、本当に二人が空に昇っていきそうなくらい神聖な感じがします。


■俺の楽しみとお前の楽しみ


福士彼の部屋にきちゃった☆なサプライズではにかみながら現れるソンハ私、

サプライズ下手か????????(かわいい)



昨日の放火の件が心配で、また彼が連絡してくれない心細さから自分で赴く私。
そんな私のことをわかってるのかわかってないのか、寝ようとする彼、

あれ、ちゃんとひじ掛けに頭を置いてたんですね…

(ひじ掛けに気付くまで、福士彼の圧倒的腹筋であの体勢保って歌ってるかと思ってました…)


ニーチェに信頼を置きまくっている彼ですが、本の扱いぞんざいすぎません!?!?
思想だから別に本自体はどうでもいいのかもだけど。


ソンハ私の読み方が、最初は視線を動かしパラパラ読むスタイルでしたが、年末あたりからページをバァーってめくりながら読むスタイルになりました。速読か!?



福士彼「俺の楽しみに付き合うつもりがないなら、お前の楽しみにも付き合わない」


この言葉、私にとってとてもショックですよね。

ソンハ私の「僕たちの関係はそんなんじゃないだろ!」通りで、
お互い唯一無二の友達、それ以上の関係のはずなのに、彼はあくまで自分の欲望のために私に付き合っていることを明確な言葉でつきつけられる。キツい…キツいよお…


からの


「お前がいなきゃ、ダメなんだ」×2!!


全く思ってなさそう!全く思ってない!
とりあえず上目遣いで見つめる!


からの福士彼の言葉責めで畳み掛けられるソンハ私。

彼に背を向けて座ってから、色々言われ彼の方を向く時の表情がすごく良いです。

このあたりのチョロそう感がより一層ラストを際立たせているような気もします。


ここの時の福士彼「レイ」の呼びかけがものすごく好みです。(またもや突然の告白)


■契約書


私と彼の楽しみを両立させるための契約書を提案する彼、ことごとく形として私の不安を取り払う手段(つまり私が断れない)を提案してきますな!形だけですけど。
言葉、契約書。言語で明確に。


当然契約書を作る流れになるなかで

ソンハ私「待って、メガネがないと」

初見時やたら強調して言ってるなあと思っていたら、



そういうことね……………(大の字)



そういえば、
元はルームメイトのものだった高級品のタイプライターを盗んだのって、彼は持ってなかったんでしょうかね。
それとも、自分が持っていたものよりさらに良いものだったのでしょうか。

お金持ちだけど満たされていない(弟の方が優遇されている?)感は随所に現れていますよね。



話を戻して、
自分の要求分だけ一方的に言った後、後は適当にソンハ私に書かせて待っている時の福士彼、


めちゃくちゃオフって感じで良くないですか…??


足を組んで腰掛け、左斜め上を見上げながら目を瞑ってる表情、フォルム、全てが最高です。


ソンハ私「出来た」の一言でパッと目を開き、その流れで綺麗なターンでソンハ私の前に立つ福士彼、

ひゃくまんてんまんて〜〜〜〜〜ん!!!!!!!

(2回目)



■血のサイン


このシーンが私がラストに至るための行為をしたきっかけだと、
私(筆者)(現国みたいな書き方になってしまった)は思っています。


いきなり厨二的提案をしてきた福士彼に対して、
ソンハ私「インディアンじゃあるまいし」
と軽く流そうとしても福士彼は本気。


福士彼のなすがままに、無理やり手を掴まれ切られ結局サイン。


すいませんすごくどうでもいいんですけど私(筆者)すごく手フェチで、
このシーン二人ともしゃがむのでめちゃめちゃ近くで二人の手を見られてとても幸せでした。
ソンハ私も福士彼も綺麗なおててです。どちらも指長いですよね。あと爪の形が綺麗。
ソンハ私は結構血管出てるほっそり系で、福士彼はわりとがっしりしてる。いやーたまりません。



戻します。



ソンハ私「僕だけじゃないよね?」
福士彼「ああ、でも自分でやるから大丈夫。
前にもやったことがある



前にもやったことがある。



ここで一瞬にしてソンハ私の表情が変わります。
福士彼のためにハンカチもスタンバイしたままだけど、心ここに在らずな感じ。虚無。


ソンハ私からしたら、
血でサインする契約書なんて、自分を差し置いて他の誰と結ぶんだよと。

でも福士彼の言葉が嘘でないなら、それはおそらく自分の前から姿を消した大学生の頃。
どうでもいい友達しかいないと思っていたのに、彼にとって唯一無二の存在だと思っていた自分より、先に、誰かと。


私はどれだけ彼の言葉に翻弄されるんでしょうね…。


「前にもやったことがある」発言は、彼にとって私を焚き付けるものでもなんでもないように思えます。
(むしろ俺はやったことあるからへっちゃらさ!の意味合いのみだと)


ただ、私に与えたショックと焦りはあまりに大きかったのかもしれません。
この彼の発言がきっかけで、私はラストに向けたあんなことをしたのかな、と思っています。



あ、あれ!?
まだ冒頭部分なのにこんな長々と…!
続きはまた追って。年明け公演前までに書ききれたらいいな!

続き更新しました。長いです。これにて一旦年内公演分は完結です!→スリルミー。続き。 - パンと梅干し