パンと梅干し

ゆるゆると好きなことを。

スリルミー。続き。

明けましておめでとうございます。

2018年、お疲れさまでした。
2019年もマイペースに、悔いがないように劇場に足を運べたら良いな。

2019年舞台はじめは「スリル・ミー」成河さん福士さんペアです。
まさかの成河さんも恐竜の卵観察を始められたようでほっこりしまくりです。空き瓶か何かに入れられた恐竜の卵。
とにかく、約1週間ぶりの公演ですね!わくわく。


そんなこんなで、「スリル・ミー」感想の続きです。
前回の記事を更新しようと思ったのですが、
恐ろしく長くなるため分けました。
前回の記事はこちら→スリルミー。 - パンと梅干し
(観劇前〜冒頭部分しか書いていません!笑)



※以下、盛大にネタバレです。また好き勝手書いておりますので、なんでも許せる方向けです。現時点では成河さん福士さん公演のみの観劇です。





■スリル


ボンッッッッッッ!!!!!!!!!!!

びっくり死するかと思いました。(バッグの落下音)


からの福士彼の客席大爆走。目にも留まらぬ速さ。コーナーで差をつけろ!(コーナーはない)

客席前通路なかなか狭いですけど、舞台から思いっきり飛び降りて走って舞台上に上がるスピード…やっぱりただモンじゃねーや!

と思いきや、どうやら柿澤彼はさらに上をいく速さのようです。流石ライオン。


すでに何度か空き巣を繰り返している二人。
ソンハ私も福士彼を諭そうと「人が寝てる家は危ないよお、店の方がいい」と言ってますが、
そもそもその発言自体アウトです。


「このスリルがたまらないんだ…」

息を整えながらそう言う福士彼、完全に中毒者のソレ感がありますね。よく言えば色っぽいですが、悪く言えばラリってる感じ。
流石にソンハ私もちょっと引いてます。


戦利品が中々謎ラインナップですが、あれは手当たり次第適当に詰め込んだんでしょうかね。
そういえば年末公演の時、大きめのネックレスがちぎれていました。
うっかり同日昼公演の柿澤彼がちぎっちゃったりしたのでしょうか。流石ライオン。(違っていたらすみません)


彼の危険な要望に協力してきた私も、そろそろ自分の要望に応えてほしいようです。

いやでも、彼が火を点けてる時に顔の前に手を出すのは危ないわ!気をつけて!気を引きたいんだろうけど、せっかく握り潰されなかった手なんだから!(倉庫放火時参照)



のらくらとソンハ私をかわして、翌日は自分の父親のオフィスに空き巣に入ろうと提案する福士彼。
嫌がらせをしたい、父親が困る姿が見たいからでしょうが、


バァン!!!!!!

「どうせ弟の誕生日だろ!!!」



えっ、ええ〜〜〜〜〜…???!


自分で提案しておいて自分でブチ切れるスタイル。それが彼!!

また柱殴ってるし。柱はサンドバッグじゃありませんよ!下手側の柱は相当なダメージを受けています。東京公演が終わるまでもつのでしょうか。頑張れ、下手側の柱。



冗談はさておき、
結果的に自分で自分を傷つけてしまう彼。父と子の関係は明言はされてないですが、彼にとっては最悪なんですよね。
弟ばかり気にかけられている、本気で憎いと彼が感じているのは、私は気付いているのでしょうか。

平気で「弟に聞いた」とか言っていますが、気付いている上だったら中々…まあそうだよなあ…

個人的には、完全には気付いていないのかなと。嫌いなんだろうなくらい。
私は本当に対自分の彼のみにしか執着がないのかなあ、とも思いますし…


怒り狂う福士彼をそのままに、ソンハ私も自分の思いをぶつけまくります。

まさに俺の!俺の!俺の話を聞けえええ!!!状態です。

二人とも俳優さんだからでしょうか、歌うように語る感じがすごく印象的だと思います。
歌ってるんだけど、メロディやリズムとかよりも歌詞(セリフ)がこうガツンと客席に向かってくるような。うまく言えないですけど…


ソンハ私が無理やり自分の方を向かせるまで、福士彼と一切視線が合わないのが悲しいですが、そこがまた二人の関係を表していていいですよね。


でも、余計なお世話ですが
毎回短い時間内にとっちらかした戦利品をちゃんとカバンにしまい、チャックを閉め、ソンハ私に投げるのが間に合うか、福士彼をそわそわしながら見てしまいます。
たまに謎の布が引っかかってカバン閉まりきらない時あるよね。


おもむろに投げられるバッグを受け止め、ノールックで舞台奥に横投げするソンハ私は、
絶対幼少期ドッジボールで輝いていたと思います。
流石忍び。



「さあ壊してくれ!もっと強くもっとお願い!スリルミー!!」

ソンハ私のこの部分歌い方が、初日からどんどん激しくなっていて強烈です。とてもすんばらしい。


契約不履行なのは福士彼の方なのでソンハ私も強気に命令口調ですが、自分の要望に対して適当な感じで臨んで欲しくない。
涙声の「いい加減な気持ちなら嫌だ」が、私の面倒くささと重さをすごい物語ってますな………


二人ともじれったくスーツを脱ぐシーンも一つの駆け引き感があってすごく好きです。

福士彼がシャツのボタン少し外してお前も脱がないの?と首をかしげるところの破壊力凄まじいですよね。


え?福士彼はあれ自分の素質をわかってああやってるの????無意識でやってるの?????



まあそんなことはどうでもいっか!ひゃくまんてんまんて〜〜〜〜ん!!!!!!(思考と語彙力は死んだ)



最終的にはソンハ私がじりじりと近寄って、福士彼のベストを脱がそうとして首筋に顔を寄せて押し倒す。

おいおい、福士彼急に従順だなあ!?!?



ピピーッ!攻守交代です!!
福士彼の言いなりだったソンハ私が主導権の手綱をようやく握り出したところでしょうか。
ちなみにこれが繰り広げられてるのはどこですか?まさか外ですか?き、気にしなくていいか!


両手を広げそのまま倒れる福士彼と、それを見下ろす現在のソンハ私。
触れていたはずなのに、今はもう触れたくても触れられない、神聖なもののような感じがします。こんなに無防備に倒れているのに。現在のソンハ私には福士彼が見えているのかな。



ところで福士彼の横顔美しすぎて一生見てられますね。(唐突)



■しちゃいけないこと

ソンハ私と一通り済ませて起き上がる福士彼の焦点の合ってない表情と、
心なしかすっきりしたソンハ私が対照的です。
ソンハ私もルンルンです。声色が明るい。よかったね!
明日はもーっとよくなるよね!ね!ソンハ私!へけっ!


そんなルンルンもつかの間、とんでもないことを本気で言い放つ福士彼。


福士彼「怖いのか?」

そんな風に問いかけるの反則すぎません???????????????



福士彼「だってそれが欲しいんだろ?」
福士彼「ん?」


え、反則すぎません???????????????????


福士彼の「ん?」がたまらなく大好きです。
このシーンになると「ん?」待ちで気持ちがとてつもなく前のめりになります。姿勢は前のめりにはなりません。(後ろの方に迷惑だからね!)


言ってることやってることはとんでもなく物騒ですが、こういう細々したところの言い回しがいちいちかわいらしいというか、ちょっと子供っぽい感じがします。未成年だもんな。


ソンハ私「しちゃいけないことってあるだろ!」

なんだかすごくそれっぽく言っていますが、
牛小屋や空き倉庫を燃やすのだって、空き巣だって、当たり前ですがやってはならないことです。犯罪です。
ルームメイトのタイプライターを盗むのだって。

ですが、既に彼の言う通りに色々しでかしてる、彼の犯罪を咎めない私も、私の言う「社会」ともはやずれが起きている。
いやいや、殺人だけじゃなくて放火も窃盗も「社会」は許さないよ。

現在の私の供述でもありますが、本当はわかっていても友情のために止められなかった。
あまりにも二人で色々やらかしてしまい、流石に殺人は…という考え自体ね。ね。

結局ソンハ私の制止も虚しく、福士彼の殺人計画の話は進んでいき…


■ターゲット

福士彼「俺が一番ムカつく奴」
ソンハ私「………僕?」


あっ、自覚あるのね……………………


福士彼「お前。………以外で」

この福士彼の表情が最高です。全力で煽ってる。


弟をなぶり殺しにしたい欲を全面に押し出してますが、弟ってどんな子なんでしょうね。

年はどのくらい離れているんでしょう。もしも10個以上離れてたら、そりゃ〜〜親もめちゃ可愛がりません!?金庫の番号もどうせ弟の誕生日にするわ。

年齢差はさておき、彼自身飛び級で進学卒業している優秀な子なわけで、それよりもさらに良くできた子なのか、
それとも逆に彼が可愛げがなさすぎてあんまり出来ないけど愛嬌のある弟がヨシヨシされてるのか…

お兄さんの親友である私に対しても、彼の情報を金で売る情報屋なあたりちゃっかりしてますけど。小遣い稼ぎかな。


個人的には別に悪い子じゃないと思います。勝手に彼がギリィってなってそう。


だからこそ、
ソンハ私の説得で意外とあっさりターゲットを変えたんじゃないかな。本当は福士彼もわかってるのでは。

あ、10歳くらいの子供にしようって、やっぱり弟もそのくらいなのかな。



ところで、ターゲット変更後の歌の終わりの
よろよろと福士彼の胸に顔を埋めるソンハ私の絵面、

すいません、不謹慎なのは重々承知です。



福士彼、聖母マリアのように見えませんか……??????


あんな物騒なというか、人としてやってはいけないことにこれから手を染めようとする人たちとは思えない。

犠牲の羊と歌っていましたが、ソンハ私は迷える子羊といったところでしょうか。
やってはいけないことだとわかっているけど、彼と一緒にいるためには、それでも。


そんなソンハ私を慈しむような穏やかな表情の福士彼。うん、君が原因なんだけどな。


暗転した時にわずかに見える福士彼の表情と、そこから二階に移動するモーションが最高です。
暗転の時もちゃんと演技されているのが見えるの…いいですよね…


■戻りたい、戻れない、戻らない


ここさあ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!????!?



まず塩酸の瓶が入ってるリュックをぞんざいに落とさないでください。(そこ)


結局計画の準備は私。
いわばお膳立ては全て私がしたところでこの歌はずるい。


現在の私が当時を振り返り、当時の彼を思い描きながら歌っていますが、
彼との関係を保つために、彼に導かれるまま禁じられた森にやってきてしまった、でももう戻れなかった、と後悔しているような声色です。

が、それはあくまで現在の私が述べているから。

当時の私ももちろんそう思ってはいたでしょうが、どこかでもうその考えに蓋をして、「戻らない」選択をしたのかなと。
血のサインのくだりでこの先何があっても彼を、彼と、という思いがあって。


当時の私は、ちょうどソンハ私の声色が変わる「振り返ることもせず〜」部分の通りのことしかもう考えないようにしてたんじゃないでしょうか。


■PERFECT 不審者


金属音とともに現れるPERFECT 不審者福士彼。


折りたたみナイフガチャガチャしながら歩いてきたのかと思いました…(物騒すぎ)
ライターね…そりゃナイフ持って徘徊してたらスポーツカー自慢する前に捕まるね…


PERFECT HUMAN福士彼はやはり不審者になるにもPERFECTです。ザ・不審者定番の装いをしっかり纏めています。顔にマフラー巻いてるの大分やばいよな。


ターゲットに語りかける福士彼は、ソンハ私以外に見せる外ヅラ福士彼なんでしょうねえ。

あれでとりあえず初対面だけど「僕たちともだ〜ち〜〜♪」って爽やかに歌われたらもう友達になるもんな。
そりゃニーチェオフにも引っ張りだこだしお嬢さまもメロメロよ!


遠くで様子を伺ってるソンハ私をしっしっとしたのも、この外ヅラ福士彼を見られたくないからかなとも思ったけどまあきっと違いますよね。()


福士彼がターゲットと繋ぐ方の手の手袋をはめる時、最高すぎません????????好きです。(やっぱり唐突)


そして手を繋ぎ車に乗り込む直前の笑顔が怖すぎます。犠牲の羊…


■超人へ


大パニックソンハ私は客席に突っ込んでいくし、テト●スばりに段差にすっぽりハマろうとします。隙間落ち着くもんな。


「誰か、見られた!?」

客席側を見て怯える様子、いいですよね。みんな見てますよ。



「何か、落としたとか!?」

…………。
犯行で使用した凶器はご丁寧に今さっき全部確認しましたけどね。


放心状態のソンハ私は、スケジュール確認の福士彼のなすがままです。
福士彼はとってもご機嫌ですね。あとは完璧な夜を過ごそう!

ずっと震えて動かないソンハ私の手を優しく、そして力強く握り立ち上がらせようと促す福士彼の表情が、ターゲット接触時のものと同じなのが中々にホラー。


■完璧

自分で脅迫状書いちゃうし、眼鏡がないソンハ私にわざわざ近寄って見せてあげちゃうほどご機嫌な福士彼、プライスレス。


ソンハ私の肩に手を添えるの、絶対普段ならやらないですよね!?
今の彼は心に余裕がありまくり、ホスピタリティに溢れる福士彼です。


福士彼「ここまでは、完璧だ」
ソンハ私「ああ…………完璧だ」

ここの指していることは二人同じなのでしょうかね。


■いっけなーい!眼鏡眼鏡!


この曲大好きです(世の中が騒ぎ出す突然の告白)

ソンハ私と福士彼の真骨頂な曲だと思います!!!!筆者は!!!!!!!


新聞にも報じられて気が気でなさすぎるソンハ私と、完璧な殺人が出来たと自負している福士彼とでは事態の受け止め方がまるで違います。


福士彼からしたらソンハ私の慌てふためきっぷりはウザいでしょうが、ちゃんと「切るぞ」と言って電話切ってくれるの優しくないですか?()

まあその「切るぞ」の言い方も初日から段々治安が悪くなってきて、たまに

福士彼「切るぞァ!」


と聞こえてしまったときにはちょっとふふっとなりました。え、私の耳の問題!?


しかし被害者の身元が割れてしまい計画がパァに。眼鏡も相変わらず見当たらないソンハ私もだいぶ落ち着きがなくイライラを隠せません。


とうとう事件現場付近に眼鏡が発見されたと報道。

この世の終わりばりに慌てふためくソンハ私を放っておき、いや見限ろうとしたんでしょうかね。
ガチャ切りしようとした福士彼ね…ここから彼という人間の矮小さが浮き彫りになり始めていますよね。


とりあえずソンハ私を落ち着かせようとそれっぽく励ましますが、
福士彼「僕等じゃない。お前だけだ」言っちゃうのね。やっぱり言葉で明確にしちゃう彼…


二人で新聞記事をくまなく読んで、最終的にグシャグシャにして投げ捨てる時、
二人の投球フォームを見比べるのが地味にブームです。


ソンハ私は思いっきり上からです。盗んだバッグは見事なノールック横投げを披露していましたが、新聞はおおきく振りかぶっています。
福士彼は横投げ。彼もマッチ箱と手袋を見事に投げる様を披露してくれていましたね。


■出来る

高級品ばかり持つのは、危険だということがわかりました。(小並感)


彼の「高級品なんか持つからこういうことになるんだ」の特大ブーメランっぷりよ。
盗んだタイプライターのこと、高級品だってドヤってたじゃん…


福士彼「眼鏡があったからといって〜」

このセリフの前にフッと笑うようになった福士彼に僅かばかりトレンディ感。


弁護士ごっこをしている福士彼、いきいきしてますよね。
問答練習をしている時、ポンとソンハ私を肩を叩くのですが、その後ソンハ私がその部分をそっと触れるのが切ないです。

その温もりと福士彼からの「出来る」のお墨付きを糧に、不安で押しつぶされそうになりながらも練習した通りに取り調べに応じたソンハ私…
いやすごいよ、ソンハ私。うん、本当にすごい。
「俺との関係は話すなよ」って念を押されていたのはどう思っていたんでしょうね…


■始まりと終わりと始まり

どうにか取り調べを切り抜け釈放してもらえたソンハ私、まだ震えながら指で膝を叩き(ピアノを弾いているような)、ブツブツ言っています…なんて言っているんだろう。

公園で待っているソンハ私と、少し離れた背後から様子を伺う福士彼の立ち位置。
冒頭の再会シーンを彷彿とさせますね。
またそれが観ている方もキツい…うう…


ソンハ私のことを見捨てる気マンマンな福士彼は、ひたすらソンハ私を責め立て、
今度は上手の柱に思いっきりソンハ私を押し付けます。柱ドンどころの騒ぎじゃないよ!ソンハ私が柱にめり込んじゃうよ!やめたげてよぉ!
柱もその横の照明機材も揺れるレベル。


ソンハ私「とにかくうちに戻ろおよお!!!」

この言い方…すごく…好きです……ウス。



福士彼、契約書のことをつきつけられると今度は

舞台奥の柱(の横に備え付けられている板)を思いっきりバァン!!!


ここまでくると柱だけでなく福士彼の足の裏と右手も心配です。
ねえ、絶対ジンジンするでしょ!?


にしても、二人が永遠に結ばれ、決して破れはしない固い約束を誓うための契約書を作ろうと提案した彼が、保身のために自ら契約書を無視したらそりゃあさ、私も激おこだよね。

そりゃ大爆音の「待てよ!!!!!!!」かますよね、ソンハ私も。



福士彼「二度と会うことはないからな」
ソンハ私「どうしてそんなことが言えるの」
福士彼「お前は、最低だ」


彼は私のこの言葉を
「取調べの時は彼の名前を出さなかったけど、自首するから彼とのことも全部話すよ、だから彼も捕まるよ」
って意味合いで捉えてると思うけど、
私にとってはそれだけじゃないと思います。
「何で二度と会わないって言うの、契約したじゃん、ずっと一緒にいるって。だから二度と会えないことはないでしょう」
の意味合いの方が強いんじゃないかなあ、と私(筆者)は思ったりします。

まさか彼大好きな私が彼も道連れにするなんて、ていう彼のおごりもあったのかも。いや、大好きだからこそ……


■助けてくレイ

髪型って大事ですね。

福士彼、一気にくたびれてる…!!!ちょっと髪がボサボサになるだけで、あんなにくったりした感じになるんですね。
いや、もちろん福士さんの演技力あって、ですが!


自分は超人だと思っているからか、警察に嘘の証言で出し抜き、私だけが悪いことに仕立て上げようと正気で言っちゃう彼と、
それより前に自分の持っている全ての情報を以って警察に取引する私。両極端ですねえ。
この時床を引っ掻いているソンハ私…


福士彼が吐き捨てるように「お前はまるで弁護士だ」って言うのもブーメランすぎません?弁護士はこの俺だって言ってたじゃん。



あれ、いよいよ俺、やばいんじゃ…?
流石に察した福士彼、
とてつもなく俊敏に熱い手のひら返しを披露します。

「謝るよ」の心のこもってなさよ。とりあえず謝っとけばええやろ!感満載です。


でもソンハ私には全く響かない。
今更彼が契約書のこと言うんかい!

トップオブ虚無な表情で福士彼と目を合わせようとしません。ここでも瞬きしないのすごいよなあ…



謝ってもダメならと言った感じで
これまたとりあえずキスしますな福士彼さあ……………


でもゆっくりソンハ私を倒すときにちゃんと頭に手をかけるのは、悔しいけどときめきます…()


長くなりそうなキス(言い方)を止め、福士彼を赦したソンハ私。なんで赦したのか初見時は謎でした。

すでにデロデロの脳みその私(筆者)は、福士彼の方からソンハ私にすがり求めてくれた、キスをしてくれたからじゃね〜?くらいしか思い浮かびませんでした。デロデロや。



うん、
そういうことね……………(二度目の大の字)



ソンハ私「そしたら一緒に絞首刑だ」

照明の当たり方と表情からある種の清々しさを感じさせますね。
福士彼もソンハ私の言葉を聞き安心からか、「俺がついてる」なんか言っちゃって〜!(何)


■本性

おっ、おい…!福士彼どうした!!!!!!????!!?


強がってイキった感じで「おい、起きてるかぁ?」って言ってもソンハ私から返事がなく…
一気に次の瞬間から泣き顔になっちゃう福士彼…我慢の限界だったんだね…


「おい、起きてるかぁ?」で隣の部屋に聞こえるなら、仮に本当に寝ていたとしたらその先の音量で普通に起きるレベルですよね。
というか、私じゃない方の隣の部屋の人もびっくりするよ絶対!?


絶対泣いてるのに「泣きそうだ」と言う福士彼、ちっ、ちげーよ!これは…汗だよ!って言っちゃうタイプの人間でしょうか。


「死にたくっっっ……なぁあ〜〜い!!!!」

死への恐怖から錯乱している福士彼の様子を音声のみでお楽しみしているソンハ私
これまた床を引っ掻きながら薄く笑みを浮かべたのち眠りにつく時があって、その時は背筋が本当に凍りました。


■勝ち負け

福士彼「いいか、本当に俺がなりたかったのは、彼のような弁護士だ」
ソンハ私「そうだったの、知らなかった」


彼って、とりあえず不可能を可能にする何かをして、周りから賞賛されたかっただけなんだろうなと思っています。承認欲求の塊。

手っ取り早くニーチェのいう超人になるために、世間が恐れおののく完全犯罪な殺人をしよう!という選択をしたけど、
絞首刑待ったなしの二人を陪審員裁判になる前に死刑ではない判決にしてくれた弁護士を見て、かっけー!不可能を可能にする男!そこに痺れる憧れるゥ!俺もああなりたい☆な、
ものすごく単純というか、
ほんと、彼こそが子供のままだ…幼い。


からのソンハ私の反抗期の少年を持つ母親のような言い方よ。はいはい感。
もはやそんなことはどうでもいいんですよね、早く種明かしタイムはいりたいよね。


あまりにルンルンすぎて、ずっと口角が上がっているソンハ私。最高に不気味です。


「奇妙な鳥が二羽、籠の中で飼われているみたいにね」

禁断の森に迷い込んでしまった二羽のうち一羽が、迷い続けているふりをしながらもう一羽を鳥籠に誘導していた事実。

福士彼はパニックパニックパニックおーれが慌ててーるー!です。
おーれはすごいぞ天才的だぞ!
(本当は私が全て仕組んでいました)


ソンハ私の「まだわからないの?」が、
最初は「えーっ?まだわからないのぉ〜?わざとだよっ☆」的なピュアな感じでしたが、
途中から「え、天才の君が、僕がここまで言ってるのにまだわからないの?」と彼どうした?な驚きの演技に変わったような気がします。


もはや初日とか完全に彼と同じく「え??は???ちょっと待って??眼鏡わざととかどういうこと???わざとポロっと落としたの?????器用だな???」


と私(筆者)も思っていたのでちょっと記憶が…ウッ…!定かじゃありやせん…!!



「勝ったのは僕だ」

勝ち負けの表現ってここで初めて出てきますよね。

私と彼のチキチキ主導権争いで、結果的に刑務所に99年いなくちゃいけない状況では彼のスリルを味わいたい要望は叶えられず、私の彼とずっと一緒にいるという要望だけが叶い続けられる。だから、私の勝ち。


幼い頃から、事あるごとに彼に「俺の勝ちだ」って言われていたんじゃないかな、と思います。勉強でも遊びでも。

いや、わざと私が負けてあげていて、彼に「俺の勝ちだ」って言わせてあげていたんじゃないかな。
でも今回ばかりは、私にとって絶対負けられなかった。
血のサインのくだりで強くそう思ったのかなと思います。


まさか自分より立場が下のソンハ私の全て思い通りになっていたなんて。
そのショックと、自分が恐れていた死の結末をも価値と捉えられるソンハ私という存在に声の震えが止まらない福士彼…


福士彼「イカれてる」
急にスン…ってなるのなんなん????????


ソンハ私「俺のこと見直したか。怖くなったか」
ビクビクしながらそう問うソンハ私、威嚇しているレッサーパンダレベルの怖くなさです。
(一人称が俺になってるあたり、言ってみたかったセリフだったんでしょうかね)

彼が大衆からの承認欲求であれば、私は彼からの承認欲求。彼に真の意味で認めてもらえた。



「だがこれから君は 孤独だ 一人」
「いや 離れられない」



あっ、真骨頂ここだわ………….……



「永遠とは言わない 死ぬまでは 二人はずっと」

福士彼「99年」
ソンハ私「永遠に」


涙腺大爆発。


あの、結構ここ大混乱なんですけど、
まず後ろ向きで階段をのぼる福士彼が踏み外さないかちょっと心配です。
そして「永遠とは言わない」って歌ってからの私の「永遠に」って、え????これも哲学?????????

難しいね。(考えることを放棄)


二人のハモリが本当に綺麗で心地良いですね…
でも声色が、
福士彼はソンハ私に対しての怯えがあり、
ソンハ私は福士彼を手に入れられて私にとって最高の結末のはずなのに、穏やかな笑みを浮かべてるのに、
なんだか壊れたロボットみたいな、うまく感情が乗っていない感じがとても切ないです。


歌終わり、当時から現在の私に時間を戻していく時のソンハ私の変化が見ていてすごくキツいです。

ソンハ私も穏やかな笑みからどんどん顔を歪め泣いてしまう。手に入れたはずなのに、どんどん彼と離れていってしまうような。
それとも、手に入れたのは物体としての彼でしかなく、心は手に入れられなかったからとか。


■「彼と一緒にいたかった」


鳥籠から一羽いなくなってしまったのでは、もう鳥籠にいる意味はない。
彼がまだ生きていたのだとしたら、私は仮釈放申請をしなかったですよね。


でも、いざ仮釈放が認められて「自由」を手に入れたとて。
みんなが当たり前にわかる単語を、えっ?どういうこと??なにそれ???な言い方をするソンハ私、素晴らしすぎますよね………


何の意味もない自由を手に入れ、両手が自由になったとしても、私にとって掴みたいものは無く。高校生の頃、あの公園で撮った彼の写真を見て。


「待ってたよ」

このセリフの前の泣き笑いのような、息を吐く音が最高です。


「レイ」

トップオブ優しい「レイ」をクライマックスにかます福士彼。



レイにとっての彼は、高校生時代の彼だったのでしょうか。


自分の前から姿を消し、再び現れた彼は変わってしまっていた。それからもどんどん変わっていってしまった。
それでも、何が何でも彼を手に入れたかったから手に入れた。でも、消えた。


これからレイは、自分の中にある虚像としての彼に縋り、彼を追い求めて生きていくのかな。


自分と彼は共犯者なんだから、これまでみたいに彼の要望によって自分を怖がらせてよと。
そう、虚像の彼に懇願し続けながら…






おわり。





長っっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



観劇後ちまちまと書きなぐっていたメモを、ほぼ全て供養する勢いで書いていったら…とんでもなく長くなってしまいました。

ここまで読んでくださった方がいらっしゃいましたら、本当にありがとうございます。恐れ入ります。
あれ!?まだ終わらないの!?!って絶対途中で思いますよね。すいません…


あくまで現時点で思ったことを書きました。

ので、後から私(筆者)も「やっぱ違う!やっぱこう思うわ!☆」と彼ばりの熱い手のひら返しをするかもしれません。それもご愛嬌ということで…


【観劇後】

そんなこんなで、ほぼ事前知識ゼロで臨んだ結果、ラストの種明かしで彼ばりに「??????」となりました。放心。

曲もああ〜検索して聴いちゃおっかな〜どうしよっかな〜!?と悶々としつつも聴かずに臨んだため、
えっさっき歌ってちょっと喋ってまたすぐ歌うの…!?(※ミュージカル)とあと曲数の多さにびっくりしました!


咀嚼するのに相当な時間がかかりましたが、事前知識ゼロで臨んで結果的によかったかなと。

何回か観劇するうちにちょっとずつ自分で「ここはこういう意味かな?」と考えていく楽しさ。(ほんと、いつもは大体「あー!今日も最高!明日も楽しみ!」しか考えられない頭なので…)


初日は若干よろめきながら劇場を後にし、
次の日の観劇に備えて
すしざ●まいで好きなネタだけテイクアウトし、舞台写真とアクリルジオラマ(殺人ver.)をセッティングし、スパークリングワインとともに一人二次会を開催しました。


アクリルジオラマ(殺人ver.)を眺めながら食べるウニ、おいしかったです。



年明け一発目、4日の観劇も楽しみですー!観劇中恐竜の卵がチラつかないようにしないと…笑